- さんしょう
- I
さんしょう【三唱】三度となえること。II
「万歳を~する」
さんしょう【三商】近世から明治にかけて, 盗品などを扱う可能性のある三種の商売, 質屋・古着屋・古道具屋をさした語。IIIさんしょう【三性】〔仏〕(1)物事を宗教的倫理の立場から区別する三つの性質。 善と悪と無記(善でも悪でもないもの)。(2)唯識学派・華厳宗などで説く, この世の存在の三つの在り方。 実体がないものを実在であると思い込む遍計所執性(ヘンゲシヨシユウシヨウ), 事物が縁によって生まれたものであると知る依他起性(エタキシヨウ), 完成された真の存在としての円成実性(エンジヨウジツシヨウ)。 この三性をも空とする三無性と併せて説かれる。IVさんしょう【三焦】漢方で, 六腑の一。 上焦(横隔膜より上部), 中焦(上腹部), 下焦(へそより下部)に分かれ, 呼吸・消化・排泄をつかさどるという。 みのわた。V「雪噛砕く白泡に, ~よしや尾は青柳の/浄瑠璃・鑓の権三(上)」
さんしょう【三生】〔仏〕 前生・現生・後生の称。 三世。VIさんしょう【三省】(1)律令制下の中央官庁八省中で, 重要な式部省・民部省・兵部省の称。(2)中国唐代の官制で, 重要な中書省・門下省・尚書省の称。VIIさんしょう【三章】(1)三つの編章・箇条。(2)簡明な規則。VIIIさんしょう【三笑】⇒ 虎渓三笑IXさんしょう【三障】〔仏〕 仏道修行に対する三つの妨げ。(1)煩悩障(ボンノウシヨウ)と, 悪行である業障と, 悪行の報いとして三悪道に生まれる報障。(2)外部の対象におこす皮煩悩障と, 心の分別から生じる肉煩悩障と, 無明のおこす心煩悩障。(3)密教で, 三業と三密の一体化を妨げる我慢重障・嫉妬重障・貪欲重障。Xさんしょう【参照】他のものと照らし合わせてみること。XI「第一章を~せよ」「~項目」
さんしょう【山椒】ミカン科の落葉低木。 山中に自生し, また栽植される。 枝にはとげがあり, 葉は羽状複葉。 雌雄異株。 春, 枝先に緑黄色の小花を密につける。 果実は赤熟し, 裂開して黒い種子を現す。 若葉は香気が強く, 「木の芽」といい, 香味料にする。 果実は香辛料にするほか, 健胃・回虫駆除などの薬用。 また, 材はすりこ木にする。 さんしょ。 はじかみ。〔「山椒の花」は ﹝季﹞春。 「山椒の実」は ﹝季﹞秋〕~は小粒でもぴりりと辛(カラ)い体は小さくても, 気性や才覚が目覚ましくて, あなどれない。XIIさんしょう【賛称・讃称】ほめたたえること。 称賛。XIII「『妹はえらい』と~したと云ふ/思出の記(蘆花)」
さんしょう【賛賞・讃賞】ほめたたえること。 賞賛。XIV「ストラウスの音楽の不調和無形式を~した/あめりか物語(荷風)」
さんしょう【賛頌・讃頌】言葉を尽くし, また歌などに作ってほめたたえること。
Japanese explanatory dictionaries. 2013.